ろう者と聴者との文化が違います。文化だけでなく、感覚や言葉のズレがあります。今回は、感覚や言葉のズレは何か?をろう者のOが話したいと思います。
私の周りで起こった話を、ひとつずつあげていきます。
一つ目は、聴者がろう者に北海道のお土産をあげようと思って聞いたら、ろう者から「要らない」とはっきり言われて傷ついたということです。「ろう者は言葉の使い方を気を付けようとしないのかな、はっきりストレートに言うのかな。」とろう者の私に聞いてきました。ろう者の私がそれを聞いて驚いてショックを受けてしまいました。ろう者はそういう人が多いと勘違いしてほしくなかったです。でも、確かにろう者はみんなにわかりやすいようにはっきり言う人が多いと思います。はっきり言わないと向こうが分からないのではないか、曖昧にしてほしくない、伝わらないのではないか、と思って言ってしまいます。ろう者の私の場合は聴者の世界に居たこともあり、両親が聴者のため聴者の考え方が分かるので言葉の使い方に気を付けています。
二つ目、ろう者が壁に張り紙を張る作業をして、聴者から「ちょっと、この場所にチラシを貼るのは困ります」と言われました。しかし、ろう者は足りないという意味を捉えてしまいたくさん張り始めた。聴者は「ちょっと」は人を呼び止めるときに使用する言葉ですよね。ろう者の場合は少ない、足りないという意味を捉えてしまうのです。
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