JR上野駅にエキマトぺという機械がある。これは駅のアナウンスや電車の音といった環境音を、文字や手話、オノマトペとして視覚的に表現する装置だ。川崎市立ろう学校の子供たちのアイディアを形にしたものだそうだ。2021年にJR巣鴨駅に実証実験し、改良されたものが、現在JR上野駅に設置されている。
この装置は、集音された音声をAIが分析し、各番線アナウンスを文字・手話動画化、および車両、ホームドア、スピーカーから鳴る音をオノマトペにしている。そのため、リアルタイムで周辺のアナウンスや環境音を視覚的に体感することができる。また、専用のマイクを使うことで、突発的な事件や事故の他、災害による電車の遅れや運休なども文字として表示できるそうだ。
エキマトぺに使われている手話動画は、実際に上野駅で働いているJRの駅員さんが手話をしているそうだ。上野に設置されていることから、オノマトペと一緒に可愛いパンダのイラストも出てくる。
エキマトぺは、ツイッターやインスタグラムで日常漫画を描いているうささ(@usasa21)さんの漫画でも取り上げられている。うさささんは、生まれつきの難聴があり、きこえないことに関するエッセイを発信している。彼女は、この漫画のなかで「決して知ることのなかった音たち。その壁を取り払い、正解を教えてくれたエキマトぺ。」と言っている。
エキマトぺの設置場所はJR上野駅、1・2番線ホーム。平日の10時~17時の時間帯で稼働。期間は令和4年12月14日まで。興味がある人は、ぜひJR上野駅まで足を運んでみて欲しい
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