ろう学校と健聴者の学校ではどのようなところが違うのでしょうか?今回は、ろう学校出身のスタッフにろう学校について教えてもらいました。その内容を紹介していきます。
聴覚に障がいを持っている子ども達が通うろう学校に設備されているもの
(普通学校にないようなもの)
・激突防止用ミラー(階段の踊り場、給食室)
他の生徒と行き交う場所であり、激突事故防止のため、ろう学校の階段の踊り場などにミラーが設備されています。聴こえる人は足音で人が近づいてくることが分かりますが、聞こえない人はそれが分かりません。鏡があると人が来たことを視覚で確認ができ避けることができます。校内のミラーを設備されてから、階段でぶつかる事がだいぶ減りました。特に生徒が給食のワゴンを運ぶ際、人とワゴンがぶつかりそうになったこともありました。視覚で鏡を確認することが大事だということです。
・文字放送システム(廊下)
文字表示内容としては、行事表示、時刻表示、呼出し表示、お知らせ表示などがあります。
緊急時(災害発生時)以外で教室の音声チャイムと同時に授業開始・終了などの文字が表示され、日常の連絡事項が配信されています。どうしても視覚での情報の獲得に限界があるため、聴こえる先生が音声放送の内容を手話で表して周りの方に伝えることもあります。
・表示灯(各教室、廊下、トイレ)
赤:緊急時、不審者侵入時
青;休憩時
緑;授業の始業時と終業時
表示灯の発光色による区別で、授業の開始などの情報を知らせてくれます。私の母校にはまだ設備されていませんが、すでに緊急や情報を知らせるランプが何箇所にも設備されているろう学校もあります。
聴覚に障がいのある方は、視覚での情報の獲得に限界あるため、日常生活の中で災害が発生した時は、視覚で様々な情報を得ます。全て視覚へ頼っての生活です。
・聴力検査室
1学期に1回、定期的に聴力検査を行ったり、補聴器の管理、調節などを行っています。
・自立活動室
自立活動の内容は、聴覚学習(音や耳の聴き取り、口形の読み取りなど)、言語の学習(文章作り、解読、文法、語彙)、発音練習、様々な手段を使ってコミュニケーションを高める(手話、筆談など)などを中心とし、週に1回行っています。
他に、入学式や卒業式では、式辞などの話の内容を事前にパソコンに入力し、プロジェクターで大きく映されます。
このようにエントでは難聴に関する様々な内容を発信していきます。
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